オーボエをはじめよう | オーボエ入門講座・選び方 管楽器専門店 永江楽器

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トップページ > 楽器をはじめよう:オーボエ

官能的で美しい オーボエを始めよう

オーボエを始めよう官能的で美しい。また牧歌的で、哀愁漂う音色。オーボエにはそんな言葉がよく似合います。
オーボエの一番魅力は、独特の鼻にかかったような、暖かい音にあるのですが、もともとはチャルメラを原型とした楽器であって、実に色々な種類の音を出すことができ、奥深い表現力を秘めた楽器でもあるのです。
その昔はバロック時代から、多くの作曲家たちが愛してやまなかったオーボエの音、あなたも魅了されてみませんか?

目次

  1. オーボエの歴史を学びましょう
  2. オーボエの種類を学びましょう
  3. オーボエの選び方
  1. オーボエのメーカーを学びましょう
  2. おすすめのオーボエ
  3. リードを学びましょう
  4. 音を出してみましょう

オーボエの歴史を学びましょう

オーボエの歴史
オーボエの起源は、13世紀〜17世紀にかけて作られた「ショーム」、いわゆるチャルメラが原型といわれています。
15〜16世紀頃にフランスで改良が加えられ、「オーボエ」と呼ばれるようになったのは17世紀に入ってからでした。

17世紀に入り、ミサ曲などの宗教曲にバッハ、テレマンらが好んでオーボエを使用しました。当時の優れた職業音楽家の為に書かれた協奏曲も残っています。

オーボエの歴史
その後の18世紀、モーツァルトやベートーベンらによって管弦楽曲にも用いられますが、この頃のオーボエは、キイの数が2つまたは3つしかなく、音程・音質にも難があり、現在の形とは程遠いものでした。

19世紀頃から徐々にキイの数が追加されてゆき、フランスのトリエベール父子によって、現在採用されているキイシステム「コンセルヴァトワール・システム」が完成。それまで簡素なメカニズムであったオーボエは、複雑で機械的な構造へと変貌を遂げました。 唯一、古典的な形を残しているのが、現在もウイーンのみで使用されている「ウィンナー・オーボエ」です。

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オーボエの種類を学びましょう

オーボエ

オーボエ

もっとも一般的なのがC(ド)を基調としたオーボエです。
現在のオーボエには、「コンセルヴァトワール・システム」というキイ・システムが採用され、その中で「フル・オートマティック・システム」と「セミ・オートマティック・システム」に分かれています。
フル・オートは、より複雑な構造を持ち、吹きこなすにもパワーを必要とします。また、ドイツスタイルの音色を好む奏者に使用されています。
セミ・オートは、比較的調整が簡単で扱いやすく、運指の工夫次第では現代曲などの特殊奏法にも対応しやすいので、初級〜上級モデルまで多く普及しています。

オーボエ・ダモーレ

オーボエ・ダモーレ

オーボエよりも管が長く、低い音域の楽器で、A(ラ)を基調としています。
ベルが球根のような形をしており、甘く柔らかい音色が特徴です。
バロック時代に発明された楽器で、バッハが好んでミサ曲等に使用しました。近代曲ではラヴェルの「ボレロ」等にも使用されます。

イングリッシュホルン

イングリッシュホルン(コールアングレ)

オーボエダモーレよりもさらに低い音域で、F(ファ)を基調とした楽器です。
ベル部分が卵型で、独特の音色を作り出しています。
オーボエよりも、太く存在感のある特徴的な音色は、多くの管弦楽曲で用いられ、ほとんどの奏者がオーボエと持ち替えで演奏します。

バスオーボエ

バスオーボエ

オーボエよりも1オクターブ低い楽器です。
フランス人のロレーが1889年に完成させましたが、欠陥が多く、その後1904年にドイツで「ヘッケルフォン」という名で再び誕生しました。
一部のオーケストラ曲で用いられますが、あまり演奏される機会の少ない楽器です。

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オーボエの選び方

価格帯によるグレードの違い

オーボエは40万円台から100万円以上のものまであり、本体の木の品質や、操作性をよくするためのオプションキーの多さなどで決まります。
中には20万円前後のオーボエもありますが、繊細で複雑な構造のオーボエは定期的なメンテナンスが必要のため、長くお使いいただくためにはある程度良質の楽器をお求めになるのが無難です。

セミオートとフルオート

オーボエにはオクターブキーの操作が異なる、「セミオート」と「フルオート」があります。

■ セミオートマチック

第1、第2オクターブレバーを操作する必要がありますが、構造はフルオートよりも単純でパーツが少ないのが特徴です。調整が狂いにくく、世界的にもセミオートが主流です。

■ フルオートマチック

第2オクターブレバーがなく、操作は簡単ですが、使われているパーツが多く構造が複雑なため、調整が狂いやすく、息を入れた際、セミオートよりも抵抗感があります。

楽器の個体差

オーボエでは、同じメーカーの同じ機種の中でも、若干の個体差が生じます。原材料が自然のもので、密度や強度に微妙な差があることが一因です。また、楽器の製作過程には職人が手がける部分も多く、その微妙な具合も一本一本の個性となると考えられます。
そんな中から自分に合った楽器を見つける方法としては、自分で複数の楽器を吹き比べるという、方法があります。
また、吹き比べることが困難な場合、プロの演奏家によって選定された「選定品」を購入する、という方法もあります。
日頃から多くの楽器に接する機会を持つプロ奏者は、吹奏感、音色、その楽器の可能性などトータルな見地で楽器を選定していますので、楽器を選ぶ際の大きな指針となります。

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オーボエのメーカーを学びましょう

ビュッフェ・クランポン
ビュッフェ・クランポン
クラリネットで有名なビュッフェ・クランポンですが、オーボエも多くのプロ奏者から高い評価を得ています。中でも管体にグリーンラインを使用したR-47/R-48は、管体が割れる心配がなく、その音色や響きも絶賛されています。
ヤマハ
ヤマハ
世界最大の楽器メーカーであるヤマハのオーボエは、作りが均一で音程が良く、芯のある音色が特徴です。
入門モデルから上級者モデルまで多くの機種を作っており、幅広い層に演奏されています。
マリゴ―
マリゴ―
世界で最も著名、人気のあるオーボエメーカーです。1935年、木管楽器を中心に楽器製造を始めました。1981年からはオーボエ、クラリネットを専門にし、とりわけオーボエは世界60ヶ国以上の有名オーケストラ奏者たちに愛されています。深みのある、重厚な音色は、ヨーロッパの伝統的なスタイルに適しています。創業70周年にあたる2005年には、M2という新しいモデルを発表、話題を呼びました。
リグータ
リグータ
1922年に創業したリグータのオーボエは、展覧会などで数多く章を受賞しており、機能面で大変優れている楽器です。
息の通りがスムーズで吹きやすく、高い技術を要求される現代曲など、特殊な奏法をする場合にも適しており、ハインツ・ホリガーなど、世界中のソリストたちに愛されています。
ロレー ロレーは、オーボエメーカーの中で最も古い歴史と伝統のある老舗メーカーです。1881年に設立し、現在のオーボエに採用されている「コンセルヴァトワール・システム」を完成させた、トリエベール父子の後を接いで改良を重ね、素晴らしい性能と耐久性を備えています。
外観も繊細でもっとも美しく、フランス、ロシアなどをはじめ、アメリカの奏者にもよく使用されています。

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おすすめの機種

ここでは当店で人気が高い機種についてご説明させていただきます。

入門クラス

ビュッフェ・クランポン Prodige ヤマハ オーボエ YOB-431M デュエットプラス
「オーボエを始めよう」という方におすすめのモデルです。管体の内側で木と樹脂を一体化させ、割れにくくなっていますので、学校備品にも適しています。
お求めやすい価格帯の機種ながらしっかりとした作りで、よく響き、遜色のない上品な音色をもっています。
ヤマハ独自のデュエットプラスを採用し、割れの防止や楽器の状態を安定に保つことに効果があります。ヤマハならではの音程の取りやすさの面でも始めたばかりの学生さんにおすすめできる機種です。

中〜上級クラス

ビュッフェ・クランポン オーボエ
R47GL(グリーンライン) 選定品 ビュッフェ・クランポン
オーボエ Orfeo(オルフェオ) 選定品
クランポンの、セミオートマチックのロングセラーモデルです。華やかで豊かな響きのR47。管体にグリーンラインを使用したことにより、湿度や気温によるコンディション変化の 影響を受けにくく、また、音の遠達性が増しています。 まろやかで豊かな音色のOrfeo(オルフェオ)。程よい抵抗感でコントロールしやすく、体に無理なく幅広い表現ができる人気機種です。

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リードを学びましょう

オーボエは、リードが命といっていいほど、音色や音程に一番大きな影響を与えます。自分に合ったリードを見つけて練習することが上達への近道です。

リードの素材

リードの素材オーボエのリードは、クラリネットやサックスと同じく、葦の茎(ケーン)で出来ています。
葦は、沼や川辺に生えるイネ科の植物で、吸湿すると水分を含んで膨らみ、乾燥すると収縮します。
リードに使う葦は太さが9o〜11.5o、伐採して2年ほど乾燥させたものを材料としています。
湿度や、気温には敏感な天然素材のため、演奏後のお手入れや、使用しない時は必ず専用のリードケースにしまう等、取り扱いにも気を配りましょう。

リードの種類

■ショートスクレープ

ショートスクレープ

一般的に販売されているオーボエリード手工品のほとんどは、この「ショートスクレープ」というタイプです。
「スクレープ」とは削られている部分のことで、先端から8o〜10o位が一般的です。
削り方によってV型(フレンチスタイル)や、U型(ドイツスタイル)があります。

■ロングスクレープ

ロングクスレープ

削る部分が18o以上、また根本からリード全体を削ってあるものが「ロングスクレープ」というタイプです。一般的に、アメリカンスタイルと呼ばれています。
ショートスクレープと比較すると、吹奏感が軽く、明るい音色が特徴ですが、メーカーによって特色は様々です。
より大きな音量、クリアな音を求める奏者に好まれています。

リードの選び方

見た目でチェック

見た目でチェック

・リードの先端に、歪みや割れがないか。
・真上から見て、開きがきれいなカーブを描いているか。
・真横から見て、二枚がぴったり重なっているかどうか。
(少し開きがある場合は、指で軽く押して確認してみましょう。)
割れや歪みがあるリードは避けて、見た目が問題ないと判断できるものを選びましょう。

吹いてチェック

リードだけでCか、Bの音を出してみましょう。アンブシュアに負担をかけずに、スムーズにロングトーン出来れば、まずは合格です。

楽器につけてチェック

楽器につけて吹いてみましょう。
・C、G等の音程、音の当たりがスムーズか
・高音から低音までバランスよく鳴らすことが出来るか
・アンブシュアにストレスがなく吹くことが出来るか

※リードは水分を含ませると、開きが大きくなります。削ってある部分を、親指と人差し指でやさしく押して、開きが0.5o〜1oくらいになるよう調節しましょう。息が入りやすいポイントを探してみてください。
開きが狭い場合は、根元もしくはワイヤー部分を押して調節しましょう。

※リードは天然素材を使用しているので、同じ手工品リードでも、一本一本に違いがあります。選ぶときは数本用意するとよいでしょう。
自分の好みのリードを見つけたら、3本〜5本持っておくことをお勧めします。

※素材の硬さによって、S(ソフト)、M(ミディアム)、H(ハード)と分けられる場合があります。初心者の方にはソフトタイプをおすすめしますが、使用する楽器や奏法によって、相性のいいリードは変わってきます。

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音を出してみましょう

リードの準備

水を張るための小さな入れ物を用意し、リードの根本位(糸の巻き終わり位)まで浸します。浸したら、3分〜5分ほど放置し、リードの色が変わり、開いてくるのを確認します。開きが大きすぎると息が入らないので、指の腹でやさしく揉んで、開きが0.5〜1o位の幅にしてから使います。

音の出し方

リードを下唇の真ん中において、上唇をやさしくかぶせるように口を閉じます。
唇はかるく巻きこむように、「ウ」の形(口笛を吹くようなイメージ)で、息を入れてみてください。
アンブシュア(口の周りの筋肉とその形)は、唇を横に引かないよう注意して、ふだんの口の幅より広がらないよう心掛けましょう。鏡を見ながら練習するとコツをつかみやすいです。

楽器の構え方

リードを楽器に差し込んだら、楽器を構えて音をだしてみましょう。
リコーダーを吹くときのように、指を順番に押さえていくと、音が下がっていきます。
運指表なども載っていますので、最初は教本に沿って練習することをおすすめします。
楽器の組み立て方は、こちらをご覧ください。

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オーボエのお手入れ方法 オーボエをはじめよう